欠けた前歯やすきっ歯をダイレクトボンディングで修復
ダイレクトボンディングは、セラミックで作製した補綴物(詰め物や被せ物)よりも、削る量が少なくて済む治療法です。天然歯の作りは、歯髄(血管や神経が通る赤色の細い管)、象牙質(グレーっぽくあまり透明感はない)、エナメル質(白さと透明感を持つ)の3つからできています。ひと昔前は、レジンと呼ばれる歯科用プラスチックで、天然歯のように修復するのは厳しい状況でした。しかし、ここ数年で見た目重視の修復用プラスチックが開発され、多種類の色を組み合わせて治療可能になりました。これにより、さらに透明感や色味を自然なものに再現できるのです。
ダイレクトボンディングのメリット・デメリット
メリット
治療時間や通院回数が少ない
修復したい箇所に直に重ね塗りします。被せ物や詰め物を作製する際の型取りなどの工程はありません。一回の治療時間は1~2時間程度で、虫歯などが発見されなければ通院回数も1~2回程で終わります。
削る量が必要最小限
ダイレクトボンディングで被せる(詰める)ときは、虫歯の部分を削るだけなので、他の詰め物や被せ物治療に比べて、削る量が必要最小限で済みます。
歯の大きさや形を改善できる
ダイレクトボンディング治療では、歯の形態を整えたり、歯を大きくしたりすることもできます。例えば、歯面の凹凸が気になる、歯の先端が尖っている、他に比べて小さい歯などを周囲の歯と馴染むようにしたいなどのご要望にお応えできます。
デメリット
歯科医師の技術力で完成度が変わる
ダイレクトボンディングは、歯科医師の技術力によって歯の完成度や審美性が異なってきます。歯面に直接盛っていくため歯科医師の経験不足だと、精度の低い歯になってしまいます。治療後に後悔しないためには歯科医院選びが肝心です。
症例によっては治療できない
ダイレクトボンディング治療にも適応できない症例があります。
虫歯が悪化している歯や歯と歯の間が大きいといった、広範囲にわたって修復が必要な場合は、ダイレクトボンディングとの相性は悪くなります。
また、保険適用のレジンよりも硬い素材ですが、耐久性はセラミックに及ばないため、他の修復方法をおすすめする場合もあります。
ダイレクトボンディングの寿命
ダイレクトボンディングは大体4~6年もつと言われています。ダイレクトボンディングの材料は、ハイブリッドセラミック(レジンとセラミックの掛け合わせ)が使用されています。セラミックとレジンを組み合わせることで丈夫になり、経年劣化を防止することが可能です。また、セラミックには、汚れが付きにくい、自然な見た目という利点があるので、審美性が上がって天然歯のようなきれいな歯に修復できます。
コンポットレジンとダイレクトボンディングの違いは?
ダイレクトボンディングで使われるハイブリッドレジンには、白い材料のセラミック(陶器)が含まれており、通常のレジンより耐久性が上がります。また、セラミックに比べ硬くないのですが、弾力性があるため噛み合わせの天然歯を傷付けることはありません。 ダイレクトボンディングは、様々な色調のハイブリッドレジンを盛り付けていくため、通常のレジンに比べ、より一層天然歯に近い修復ができる治療です。審美面の良さは、セラミックが含まれるのも大きく関係しています。
ダイレクトボンディングの料金
1本につき | 38,500円 |
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税込総額表記です